モータースポーツの登竜門として、また国内最大の市販車レースとしておなじみになった「TOYOTA Gazoo Racing 86/BRZ Race」」。ご縁あって私たちは、このレースに参戦2年目となる新しいチーム「TEAM ENEOS Generations(チーム・エネオスジェネレーションズ)」のスポンサーをすることになった。
しかし今年は春先から新型コロナ感染症の流行で、86/BRZレースは次々中止となり、当社のロゴステッカーを貼ったマシンが、サーキットを走る姿を見ることは叶わなかった。

コロナ禍と霧と雨の間隙をついて

梅雨只中の7月25日、なんとか小雨で堪えている状況で、第5戦 スポーツランドSUGO(宮城県菅生)が、ようやく2020年の開幕戦となった。
当社もサポートする「TEAM ENEOS Generations」は、プロシリーズを頂点に3クラスある86/BRZレースのアマチュア=クラブマンシリーズに挑む。エキスパートクラスに松原亮二選手。オープンクラスに咲川めり選手の2台体制だ。

マシンは市販のトヨタ・86“Racing”またはスバル・BRZ“RA Racing”で、道交法に抵触せず公道走行できることが大前提となっている。改装はレース時の安全基準を満たす規定内で最小限のものだ。換装できるのは、サスペンションとブレーキパッドとタイヤのみで、例えばタイヤはクラブマンシリーズの場合、4社が供給する指定のタイヤ4本セットのみとなる。あくまで「ドライバーの腕」という、ワンメイクレースの原点を楽しめる厳しい規定を定めている。

TEAM ENEOS Generationsは昨年初参戦し、ドライバーもメカニックもENEOSジェネレーションズの関係者からなるチームだった。しかし、今年はより上の目標を掲げ経験ある外部スタッフを起用。レースはオープン・エキスパート・プロの順で、土曜が予選と第1ヒート。日曜に第2ヒートを戦う。

小雨と霧に包まれた山間部特有の悪条件で、まずオープンクラスの咲川選手が予選を快走しポールポジションを獲得!第1ヒートはスタートで2位に後退しながらも、猛バトルを展開するが翌日の第2ヒートのため終盤は温存した。しかし翌日第2ヒートは霧が濃く、セーフティカー先導が解けず早々に終了となってしまった。

参戦初レースのオープンクラスでいきなりトップタイムを叩いた、咲川めり選手

市販車で同一条件のレースでは、正確なライン取りと丁寧な走りが大切と言う。

メカニックは調整が許された、足回りのセッティングを何度も入念に行っていた。

オープンクラス第1ヒート。スタートでトップを奪われたが激しいバトルを演じた。

エキスパートの松原亮二選手。濃霧の中で第2ヒートだけがかろうじて行われた。

エキスパートクラスの松原選手は、車両のセッテイングが決まらず予選7位。第1ヒートは濃霧のため中止。翌日第2ヒートはわずか10周に短縮。4週目にセーフティーカーの先導が外れると、果敢に2台を抜き5位まで上がってフィニッシュした。

実質7周のレースで、上位を猛追する松原選手。果敢な攻めで2つ順位を上げて5位入賞。

初戦から魅せてくれた二人の走り。次のレースが楽しみなのは言うまでもない。

86/BRZ Race 第5戦スポーツランドSUGO

[クラブマンシリーズ]

  • エキスパートクラス結果
    • 162号車
    • ドライバー:松原亮二
    • 予選:7位
    • 決勝:5位  *第1ヒートは中止
  • オープンクラス結果
    • 62号車
    • ドライバー:咲川めり
    • 予選:1位(ポールポジション)
    • 決勝:2位  *第2ヒートはSC先導のまま終了

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